呪術廻戦考察 天使の「邪去侮の梯子」(やこぶのはしご)についての推察
天使が「邪去侮の梯子」で宿儺を伏黒恵から剥がそうとした!
週刊少年ジャンプ2023年11号に掲載された「呪術廻戦」第213話では、伏黒恵から宿儺を剥がすため天使が「邪去侮の梯子」(やこぶのはしご)という大技を使い…
宿儺を追い詰めていましたね!
宿儺は、伏黒恵のふりをして来栖華を騙すという卑劣な手を使い逆襲に出ていましたが…
最強の宿儺が、そんな卑劣な手を使わなければならないほど追い詰められてしまったわけですから、天使の「邪去侮の梯子」恐るべしですよね!
「邪去侮の梯子」の元ネタは旧約聖書!
「邪去侮の梯子」の元ネタは、ユダヤ教とキリスト教の聖典である旧約聖書の中にあります。
(「旧約聖書」という呼び方は、「新約聖書」があるキリスト教だけの呼び方で、「新約聖書」がないユダヤ教では「旧約」をつけずに「聖書」と呼びますが)
今回は「邪去侮の梯子」の元ネタ「ヤコブのはしご」が旧約聖書にどのように登場するのかを記させていただき…
天使の大技「邪去侮の梯子」について推察させていただこうと思います。
旧約聖書に登場する「ヤコブの梯子」と天使の大技「邪去侮の梯子」
「ヤコブの梯子」のヤコブとは
「ヤコブの梯子」のヤコブとは、旧約聖書の創世記に登場するヘブライ人の族長であり、ユダヤ人の祖であるアブラハムの孫にあたります。
そして、全てのユダヤ人は、ヤコブの子孫であるとされています。
「ヤコブの梯子」とは
旧約聖書の創世記28章の中に
ヤコブはベエル・シェバを立って、カランへと旅立った。
ある所についたとき、ちょうど日が沈んだので、そこで一夜を明かすことにした。
彼はその所の石の一つを取り、それを枕にして、その場所で横になった。
そのうちに彼は夢を見た。見よ。一つの梯子が地に向けて立てられている。その頂は天に届き、見よ、神の使いたちが、その梯子を上り下りしている。
と記されています。
双子の兄エサウから命を狙われるようになったヤコブは、エサウから逃げる途中で天に届く梯子の夢を見たことが記されているのですが…
このヤコブが見た夢の中に出てきた天に届く梯子のことが「ヤコブの梯子」と呼ばれるようになりました。
そして、ヤコブは、この「ヤコブの梯子」が登場する夢の中で自分の子孫たちが偉大な民族になると神から約束されます。
天使は「邪去侮の梯子」によって宿儺を浄化し、消し去ろうとしていた!?
天使は「邪去侮の梯子」(やこぶのはしご)を使う前に自分と共生する来栖華に
「奴だ!! 奴が堕天なんだ!!」
「堕天がより強く根を下ろす前に 彼から剥がし消し去る!!」
「賭けるしかないんだ!! もう……!!」
と言っていました。そして…
「光よ 全てを浄化したまう光よ 罪 咎(とが) 憂い(うれい)を消し去り 彼の者(かのもの)を導きたまえ」
と唱えて「邪去侮の梯子」を使っていましたが…(呪術廻戦 第213話)
天使は、自らの大技「邪去侮の梯子」の光の力によって伏黒恵の体から堕天=宿儺を剥がすだけではなく…
宿儺の魂、あるいは宿儺の存在そのものを浄化し、天に送る(=無に帰す)ことによって二度と蘇ることもできなくしてしまおうとしていたのではないでしょうかね?
「邪去侮の梯子」の元ネタとなっている旧約聖書に登場する「ヤコブの梯子」が、神の世界=天へとつながる梯子でしたし…
天使が「光よ 全てを浄化したまう光よ 罪 咎 憂いを消し去り 彼の者(かのもの)を導きたまえ」と唱えていたわけですからね!?
日本にキリスト教が伝来していなかったはずの千年前の術師・天使が、なぜ「邪去侮の梯子」などという大技を使えるのかという謎は残りますが。
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※この記事は集英社刊ジャンプコミックス・芥見下々著「呪術廻戦」1~21巻、「呪術廻戦0巻 東京都立呪術高等専門学校」「呪術廻戦刃公式ファンブック」、週刊少年ジャンプなどを資料にしています。
本文中( )内に呪術廻戦○巻 第○話とある場合は該当巻・該当話を参照したことを意味します。