宇髄天元は三人の嫁にやさしいが女性全般にやさしくはない!? 鬼滅の刃考察
三人の嫁にやさしかった宇随天元
宇随天元は、自分の三人の嫁=雛鶴、まきを、須磨を吉原の遊郭に潜入任務に赴かせる前に嫁たちに
「自分の命のことだけ考えろ 他の何を置いても まず俺の所へ戻れ 任務遂行より命」
「こんな生業(なりわい)で言ってることちぐはぐになるが問題ない俺が許す」
「俺は派手にハッキリと命の順序を決めている まずお前ら三人 次に堅気の人間たち そして俺だ」
「鬼殺隊である以上 当然のほほんと生きている一般人も守るが 派手にぶっちゃけると 俺 お前らのが大事だから死ぬなよと」
と言っていました。(鬼滅の刃10巻 第80話)
つまり宇随天元は、一般人たちのことよりも自分自身のことよりも三人の嫁のことを大事に思っているということですよね!
三人の嫁たちは宇随天元に心底惚れていたようですから、この時の言葉だけでなく、それ以前も…
吉原での上弦の陸・妓夫太郎(ぎゅうたろう)・堕姫(だき)との死闘で柱を引退することになって以降もずっと三人の嫁たちを大事にし、彼女たちにはやさしかったのではないかと思います。
女性全般にやさしいわけではない宇随天元
三人の嫁たちにはやさしかったと思われる宇随天元ですが、だからといって女性全般にやさしかったのかというと… そうではなかったかもしれません。
なにしろ宇随天元は、遊郭に潜入させていた三人の嫁たちからの連絡が途絶えてしまった時、アオイたちを強引に連れ去ろうとして「人さらい」呼ばわりされても…
「俺は任務で女の隊員が要るからコイツら連れて行くんだよ!! “継子”じゃねぇ奴は胡蝶の許可をとる必要もない!!」
などと言って、強引にアオイたちを連れ去るのをやめようとはしませんでした。
そして、なほが鬼殺隊の隊員ではないことに気づくと「じゃあいらね」と言って平気で高所から彼女のことを投げ捨てていました。
この時は、なほのことを炭治郎がしっかりと受け止めましたから大事には至りませんでしたが…(鬼滅の刃8巻 第70話)
炭治郎が、なほを受け止めなかったら、彼女は大怪我していたことでしょう。
いくら鬼殺隊の隊員を自由に任務に連れていっていい権限を柱が持っていたとしても…
何の説明もなく、いきなり強引にアオイたちを連れ去ろうとしていた、この時の宇随天元の行動は、とても女性にやさしい者のすることとは思えませんでした。
宇随天元は三人の嫁にはやさしくても女性全般にはやさしくないのか?
宇随天元は女性にやさしいわけではない!?
宇随天元は、おそらく女性全般に対してやさしいというわけではないのだろうと思います。
女性全般に対してやさしい者が、アオイたちに対してしたような振る舞いをするとは思えませんから、当然ですよね。
ですが… 宇随天元が、三人の嫁に対してはやさしく、彼女たちのことを大切に思っていることは間違いありません。
女性全般に対してはやさしくなくても三人の嫁たちに対してはやさしい… つまり、これは宇随天元との関係性の問題なのではないでしょうか?
宇随天元は自分と近い距離にいる者に対してだけやさしい!?
つまり… 宇随天元が、三人の嫁に対してやさしいのは、彼が女性に対してやさしいからではなく…
宇随天元が、自分と距離が近い者、自分と関係が深い者、自分が味方と認めた者に対してやさしいからなのではないかと思うわけです!
鬼舞辻無惨との最終決戦を終えた後、炭治郎のところに三人の嫁たちと一緒に見舞いにやって来て、炭治郎の頭をやさしく撫でていたのも…(鬼滅の刃23巻 第204話)
上弦の陸・妓夫太郎・堕姫と一緒に戦った炭治郎のことを戦友・同志・仲間と認めていたからこそなのでしょう。
ですから、きっと宇随天元は、三人の嫁たちだけに対してだけではなく、同志・仲間と認めたような者たちに対してもきっとやさしかったのではないかと思います。
とはいえ… 自分と距離が近い者に対してだけやさしいというのは、いかにも自己中心的で我儘っぽい宇随天元らしいですね!
※この記事は集英社刊ジャンプコミックス・吾峠呼世晴著「鬼滅の刃」1~23巻、「鬼滅の刃公式ファンブック鬼殺隊見聞録」、「鬼滅の刃公式ファンブック鬼殺隊見聞録・弐」などを資料にしています。
本文中( )内に鬼滅の刃○巻 第○話とある場合は該当巻・該当話を参照したことを意味します。