呪術廻戦考察 宿儺が鬼舞辻無惨と同じようなことを言っていた件
宿儺が鬼舞辻無惨と同じようなことを言っていた!
週刊少年ジャンプ2023年13号に掲載された「呪術廻戦」第214話で宿儺が虎杖悠仁に対して
「オマエ達は!! どうして普通に生きられない!!」
「俺から言わせれば オマエらこそ何故そこまで弱い 何故そこまで生に執着する」
「つつけばたちまち崩れてしまう生き物が永く幸福でありたいなどどうして口にできる」
「貴様らは身の丈にあった不幸を生涯噛み潰していればいいのだ」
と言っていましたが…
これって「斧滅の刃」で鬼舞辻無惨が竈門炭治郎たちに言っていたことに似ていますよね!
鬼舞辻無惨が竈門炭治郎たちに言っていたこと
鬼舞辻無惨は、鬼殺隊との最終決戦の際に竈門炭治郎たちに
「しつこい お前たちは本当にしつこい 飽き飽きする 心底うんざりした」
「口を開けば親の仇 子の仇 兄弟の仇と馬鹿の一つ覚え」
「お前たちは生き残ったのだから それで充分だろう」
「身内が殺されたから何だと言うのか 自分は幸運だったと思い元の生活を続ければ済むこと」
「私に殺されることは大災に遭ったのと同じだと思え 何も難しく考える必要はない」
「雨が風が山の噴火が大地の揺れが どれだけ人を殺そうとも天変地異に復讐しようと言う者はいない」
「死んだ人間が生き返ることはないのだ いつまでもそんなことに拘っていないで日銭を稼いで静かに暮らせば良いだろう」
と言っていました。
宿儺と鬼舞辻無惨の共通点
上記の両者の言葉からうかがえる宿儺と鬼舞辻無惨の共通点を挙げていってみますと
■宿儺にも鬼舞辻無惨にも弱者に対する慈悲の心も、弱者への共感も全く無い
■弱いくせに自分に立ち向かってくる者たちがいることに辟易としている
■絶対的な強者である自分に対し、なぜ弱い者が立ち向かってくることを不思議に感じている
■弱者は弱者なりに強者である自分に立ち向かってこようとなどせず、おとなしくしていればいいと思っている
などといったところになってくるでしょうか。
宿儺も鬼舞辻無惨もなぜそこまで傲慢になったのか?
宿儺も鬼舞辻無惨も確かに強者ではあるが…
宿儺も鬼舞辻無惨も上記のようなことを言うほどに傲慢になったのは、彼らが、突出して強大な力を持つ強者だったからということは間違いないでしょう。
ですが… 宿儺も鬼舞辻無惨も自分の生命を脅かすような強敵に出会っていないわけではありません。
宿儺は、「呪術廻戦」第214話の中で上記のように虎杖悠仁に対して言っていたわけですが…
その直前の「呪術廻戦」第213話で天使が繰り出した大技「邪去侮の梯子」(やこぶのはしご)によって、乗っ取ったばかりの伏黒恵の体から剥がされそうになり、苦しめられていました。
そして、伏黒恵の体から剥がされてしまうピンチを伏黒恵のふりをして来栖華の女心につけ入るという狡猾な手段を使うことによって脱したばかりです。
そして、鬼舞辻無惨は、戦国時代に継国縁壱(つぎくによりいち)と戦い、倒されかかっりましたが、肉片となって飛び散り、命からがら危うく生き延びて逃げ去り…
それ以後、鬼舞辻無惨は、二度と継国縁壱の前に姿を現しはしませんでした。(鬼滅の刃21巻 第186話~第187話)
ですから、宿儺も鬼舞辻無惨も突出した強大な力を持つ強者であることは間違いありませんが…
だからといって、他の強者との戦いによって生命の危機に陥った経験もあるわけです。
それにも拘わらず、宿儺も鬼舞辻無惨も上記のようなことを言うほど傲慢になってしまうのは、いったいなぜなのでしょうかね?
宿儺と鬼舞辻無惨と言っていたことは似ていても…
宿儺と鬼舞辻無惨は、言っていたことは似ていても、傲慢なことをなぜ言っていたのかは、実は違っているのかもしれません!?
宿儺は、確かに危機には陥ってはいましたが、来栖華を騙し、彼女と共生している天使を始末した(?)後は…
天使が自分を危機に陥らせたことも卑劣な手を使って、その危機から脱したことも「楽しめた」と思っていそうな気がします。
ですから、宿儺は、戦うこと=命を奪い合うことを楽しめるだけの力があればともかく、そうではない弱者が自分に立ち向かってくることが理解できず…
上記のように傲慢なことを言っていたのではないでしょうかね?
一方の鬼舞辻無惨は、自分以上の強者=継国縁壱に二度と姿を現さないようにしたわけですから…
自分以上の強者に立ち向かい、わざわざ生きられる時間を自ら縮める鬼殺隊の者たちの行動を理解に苦しむ愚行だと思っていて、上記のような傲慢なことを言っていたのでしょう。
ですから、同じように傲慢なことを言っていた宿儺と鬼舞辻無惨ですが…
なぜそのようなことを言ったのかという理由は、ちょっと違っていたのかもしれません。
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呪術廻戦216話ネタバレ考察|宿儺は石流龍を倒し万のところへ
※この記事は集英社刊ジャンプコミックス・芥見下々著「呪術廻戦」1~21巻、「呪術廻戦0巻 東京都立呪術高等専門学校」「呪術廻戦刃公式ファンブック」、集英社刊ジャンプコミックス・吾峠呼世晴著「鬼滅の刃」1~23巻、週刊少年ジャンプなどを資料にしています。
本文中( )内に呪術廻戦○巻 第○話とある場合は該当巻・該当話を参照したことを意味します。