鬼滅の刃考察 時透無一郎の「柱の時間と君たちの時間は全く価値が違う」「刀鍛冶は戦えない」は正しい？
柱の時間は特別で方鍛冶は戦えないと言っていた時透無一路
時透無一郎は、戦闘用絡繰人形・縁壱零式（よりいちぜろしき）の鍵を「“あれ”はもう次で壊れる」と言ってなかなか渡そうとしない小鉄と彼に味方しようとした炭治郎に対して
「壊れるから何？ また作ったら？」
「君がそうやってくだらないことをぐだぐだぐだぐだ言ってる間に何人死ぬと思ってるわけ？」
「柱の邪魔をするっていうのはそういうことだよ」
「柱の時間と君たちの時間は全く価値が違う」
「少し考えればわかるよね？ 刀鍛冶は戦えない 人の命を救えない 武器を作るしか能がないから」
と言っていました。（鬼滅の刃12巻 第102話）
炭治郎が時透無一郎に反論した！
この言葉を聞いて、炭治郎は「正しいです!! 貴女の言ってることは概ね正しいんだろうけど 間違ってないんだろうけど」と言った上で
「刀鍛冶は重要で大事な仕事です 剣士とは別の高い技術を持った人たちだ」
「だって実際 刀を打ってもらえなかったら俺たち何もできないですよね？」
「剣士と刀鍛冶はお互いがお互いを必要としています 戦っているのはどちらも同じです」
と時任無一郎に対して反論していました。（鬼滅の刃12巻 第102話）
炭治郎の言うことを「くだらない話」としか思わなかった時透無一郎
ですが… 時透無一郎は、炭治郎の意見を聞く価値がない「くだらない話」と思ったようで
「悪いけど くだらない話につき合ってる暇ないんだよね」
と言って、炭治郎の首に手刀をくらわせ、炭治郎を気絶させてしまいました。（鬼滅の刃12巻 第102話）
時透無一郎の胸には全く響かなかったですが、炭治郎が言っていたのは、もっともことであり…
正しいか、それとも正しくないかといえば、絶対に正しかったと思いますが…
では、時透無一郎の言ったことは、間違っていたでしょうか？
それとも、炭治郎も「正しいです!! 貴女の言ってることは概ね正しいんだろうけど 間違ってないんだろうけど」と言っていたくらいですから、正しいのでしょうか？
時透無一郎の「柱の時間と君たちの時間は全く価値が違う」「刀鍛冶は戦えない」という言葉 正しい？ 正しくない？
「柱の時間と君たちの時間は全く価値が違う」は、ある意味では正しい
時透無一郎の言葉のうちの「柱の時間と君たちの時間は全く価値が違う」という部分は、間違いとも言えず…
ある意味では正しいのではないかと思います。
なぜならば、柱とそれ以外の鬼殺隊の隊士とでは、鬼を滅する能力に格段の違いがあるからです。
そして、そのことは、「鬼滅の刃」作品中でも
柱より下の階級の者たちは恐ろしい早さで殺されてゆくが彼らは違う
鬼殺隊を支えているのは柱たちだった
と明示されています。（鬼滅の刃６巻 第45話）
鬼を滅する力が、他の隊士たちよりも格段に高い以上、「柱の時間」と「柱以外の隊士の時間」が同じ価値であるはずがなく…
「柱の時間」には、その他の者達の時間よりも価値があることを認めないわけにはいかないでしょう。
「刀鍛冶は戦えない」もある意味では正しいが、ある意味で間違っている
そして、時透無一郎の「刀鍛冶は戦えない」という言葉もまたある意味では正しいと言えるでしょう。
なぜならば、確かに刀鍛冶は、直接的に鬼と戦うことはできませんからね。
ですが… 刀鍛冶は、刀を打ち、それを剣士＝鬼殺隊の隊士に与えることによって、間接的に鬼と戦っているわけですから…
刀鍛冶もまた直接的にではないものの鬼と戦っているとは言えます。
ですから、「刀鍛冶は戦えない」という言葉は、ある意味では間違っているとも言えますね。
問題は時透無一郎の言っていることが正しいか正しくないかではない！
時透無一郎の言っていたことは、けっして間違いではなく、ある意味では正しかったのかもしれませんが…
問題は、彼の言っていたことが、正しいか正しくないのかではありませんよね!?
「柱の時間」の価値が、他の者たちの時間より価値があることは確かではありますが…
そのことを自身が柱である時透無一郎が、あのようなかたちで語ったところで反感を招くだけで何の益もないことは明らかですから…
今回、問題にした時透無一郎の言葉は、正しいことではあっても言うべきことではなかったでしょう。
時透無一郎は、剣士としては天才ではありますが、言うべきではないことを言ってしまうところは、人間としての未熟さゆえと言えますね。
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※この記事は集英社刊ジャンプコミックス・吾峠呼世晴著「鬼滅の刃」1～23巻、「鬼滅の刃公式ファンブック鬼殺隊見聞録」、「鬼滅の刃公式ファンブック鬼殺隊見聞録・弐」などを資料にしています。
本文中（ ）内に鬼滅の刃○巻 第○話とある場合は該当巻・該当話を参照したことを意味します。
